がんばれ!! JUSTSYSTEM

ジャストシステム特許侵害事件に関して

弱腰でこっそり主張してみました

裁判官と特許庁のソフトウェア技術に関する理解不足につけ込み、公知の技術を特許化し、ソフトウェア制作者の広範な創作活動を阻害する行為に反対します。

GUIの共通ユーザーインターフェースに関し、OSに実装が存在するにもかかわらず、機能を利用したアプリケーションが侵害対象とされることに異議を唱えます。

マイクロソフト社は、OSベンダーとして、このような開発者コミュニティーに対する脅威にしかるべき表明を行うことを望みます。

論点

ジャストシステムは、侵害の当事者なのか? 

MSオフィスをインストールしたらあなたも特許侵害!?? 際限なく拡張される当事者

そもそも、

この特許の機能に該当するものは、Windowsのソースコードに含まれるわけだが、特許そのものは、「特定の機能を持った装置」に与えられるとされており、ソフトウェアが機能を内蔵していたとしても、それが装置として現れた時点で特許を侵害したと認定する立場をとっている。よって、特許侵害の動作を行うコードがどこに存在しているかにかかわらず、機能を表面化させる行為をおこなったじ点で特許侵害となる。

ところで、松下電器とマイクロソフトの間には、特許侵害に関連した訴訟を行わない契約がなされており、マイクロソフトと松下の間には、潜在的に使用許諾が締結されているものと見なせる。これらのことから、

OSが利用許諾を得ている特許であったとしても、機能を表面化させる行為に荷担した当事者等も重ねて利用許諾を得ない限り特許侵害となる

という当事者認定を行っていると推定される。実際、判決では、機能を表面化させるソフトウェアの制作主体、および、そのインストールを行ったものを特許侵害の当事者としている。

OS、アプリケーション、それをインストールしたもの、それがインストールされたハードウェア

これでは際限がない。極端な話、ジャストシステムが松下と和解したとしても個別の利用者が松下から利用許諾をとらない限り特許侵害に問われる可能性すらある。また、今日的なGUIアプリケーションではコンパウンドドキュメントを扱えることが通例である。アプリケーションAで扱う文書の一部に、アプリケーションBを含み、そのBがこの特許を侵害している場合、意図的にアプリケーションBを表出させたアプリケーションAも侵害に問われるのだろうか。これでは、様々な著作主体の実行コードが組み合わされ、さらに、別のベンダーのハードウェア上で実行されるソフトウェアは、常に自己の責によらない侵害の可能性におびえなければならない。

特許に抵触する機能の主要な部分を提供する主体が特許の許諾を得ていれば、その許諾を得たソフトの機能を使うアプリケーションやそれをインストールしたハードウェア等は許諾を得る必要はないとされるべきである

また、オペレーティングシステム/Windowsは、その上でソフトウェアを開発し、実行する環境としてユーザーに対する利用許諾を行っている。OSに許諾された特許に関しても、OSの利用許諾を通して、OS環境下でのユーザーの利用が容認されていると考えるべきである。すなわち、OSが許諾を得ている特許の利用に関してアプリケーションが重ねて許諾を得る必要はないはずなのである。

マイクロソフトの責任

共通ユーザーインターフェイスの保護はOSベンダーの責任だ

今回の特許の機能は、アプリケーションからみると、位置づけの低い機能だ。だが、Windowsという操作体系全体を見た場合に、一太郎がこの機能を搭載している意味合い が出てくる。

そもそも、ヘルプ機能は利用の仕方がわからない時に使われる機能だ。しかし、そのヘルプ機能の使い方そのものがわかり難かったらどうだろう。はじめて一太郎を使うユーザーは、アイコンの使い方がわからないときに、ヘルプアイコンを使って状況依存ヘルプを表示させるだろうか? そこに、共通インターフェイスの意味がある。

種種雑多なアプリケーションが動作するOS上で、異なったアプリケーションがそれぞそれことなった操作方法を持っているとしたらユーザーの負担は大変大きなものになる。特に、使い方がわからない時に参照されるはずのヘルプ機能が独自でわかりにくいものであったら悲惨だ。そこで、各アプリケーションが共通に持つ機能に関しては普遍的な操作体系をOSが提供することに大きなメリットがある。また、人々がよく使うアプリケーションで覚えた機能が他のアプリケーションでも使えればメリットは大きい。一太郎が状況依存ヘルプ機能を搭載している意味はそこにある。

そのため、この状況依存ヘルプ機能も、単独のアプリケーションのみが搭載しているのであれば誰も使わないような意味のない機能になってしまうであろう。よって、たとえば、松下自身がWindows上でのアプリケーションを提供している立場であれば、他のアプリケーションベンダーに対しての利用を解放する立場をとったはずである。今回の訴訟に関しても、松下自身がソフトウェアを主要事業としておらず、十分普及した段階でライセンス収入をもくろむという立場をとれたからこそ提起されているものと考えられる。

環境としてのウィンドウズの使い勝手を考えれば、マイクロソフト社は、共通ユーザーインターフェイスに対する保護策を打ち出すべきであろう。