かにくって

東海岸への出張中に、ソフトシェルクラブの季節というウェイトレスの薦めに蟹料理を食べたら見事に食あたりを起こしてしまった。激しい嘔吐と下痢に激しい腹痛が加わって、なんでこんな目に遭うのかと考えるうちにギモンに変わってきた。

まあ、下痢と嘔吐は分かる。キケンなものを体内から排出するためだ。しかしこの苦痛はなんだ。しかも動くと増加する。じっとしていろということか。身にしみてもう蟹は食うなと言うことか。きっと遠い祖先には、食あたりしても、懲りずに蟹を食ったやつがいるに違いない。それで、より激しい苦痛を感じるように選別されたのだ。なんて祖先だ。たのむからもすこし分別をもてよ。

しばらくすると、死ぬような痛みは遠ざかった。でるもんはみんな出ちゃったんだね。出ちゃったんだからもう許してくれよとおもっても、まだ、中くらいの痛みが続く。立ち上がると痛みが増す。きっと、直るなりうろうろして、また蟹食った祖先もいたのだろう。わたしはもう蟹は食わないがミーティングには出る必要がある。結局、下痢なからだでミーティングに行くわけにも行かず、午前のアポイントメントはキャンセルして大陸横断のフライトも延期せざるを得なかった。

わたしはかねがね医者が嫌いで風邪ぐらいでは薬も飲まない方だ。ウィルス性感冒などは、結局自分の免疫系が直すのであって、いわゆる風邪薬は症状を抑制するに過ぎない。それぞれの症状についても、身体から必要な反応をした結果として現れるわけだから、症状の抑制は治癒を遅らせることが多いと思う。しかし、こうした持論を医者である兄に展開したところ、あっさり、

「苦しくない方がいいじゃん」

と言われてしまった。

お兄さん、おっしゃるとおりです。今は深く反省しております。