混迷するデジタルテレビ

ふらりと立ち寄ったビックカメラで、ついに辛抱たまらず、BSデジタルチーナーを買ってしまった。長らく、少なくとも110CSとの共用チューナーでHDレコーディング機能が付いてついでに地上波EPGに対応したものが出来たら買おうと思っていたのだが年末を迎えても出る気配もなく、ディスカウントされたデジタルBSにクラッと来てしまったのだ。

既にARIBでは、地上波共用型チューナーの仕様が決定されて久しい。また、CS110、蓄積型放送epもずいぶん前から活動を開始している。しかし、製品はいっこうに出てこない。そもそも、今春からといわれ、その後12月に始まると言われていたCS110の試験放送も、音沙汰すらない。デジタルテレビを取り巻く環境は混迷の度合いを増しているように思える。デジタルBSの足踏みもあろうが、PCから派生したデジタル家電への流れのなかで、メーカーサイドが明確なポジショニングが出来ないでいるように見える。

たとえば、ハードディスクレコーディング関連で見るとソニーからはDMT−PR1も出ていればクリポンもある。前者がパソコンの流れからAVへ来ているのに対して後者は、あくまでAV家電である。Ceatecのepブースで強く感じたことなのだが、家電の発想で情報化デバイスを設計すると極めて中途半端な機能になってしまう。コストダウンと、ユニバーサルサービスを指向した機能設計。象徴的なのが未だに2400bpsのモデムで行う双方向サービスであろう。これに対して、パソコンの流れは、価格帯も高くフル機能だ。しかし、個別の使い勝手や品質を見ると、ファンノイズの煩いオーディオ装置やややこしいセットアップのように、実用的な問題を抱えるものが多い。

また、EPGなど、便利機能も長らくADAMS EPGが採用企業が家電でPanasonicしか無いなか単独でがんばってきたが、普及期を迎える前に、G−CODEのジェムスターが、G−ガイドを導入しそれをクリポンが採用したかと思えば、ネットダウンロード型ADAMS EPG+(NEC SmartVision が対応)やメール経由録画指定ON TV(メビウスが対応)と、サービス乱立状態になってきている。

ここに、来年春からは、ブロバソニーブロードバンドサービスが加わってくる。(ホンマか?ついにか?)いちおう、なんにせよ、ADSLの普及は年末で150万を越え、BSデジタルの普及数を越えちゃったのだ。Ceatec でアナログモデム内蔵端末を発表しちゃったep連合はどうでる?家電やさんはポジションを見つけることが出来るのか。それとも、開発サイクルを携帯電話並に上げて、消費者に旧式を押しつける戦略に出るのか? そんなことしているうちに、地上波もデジタルになっちゃうよー。

しかし、あんしんせいや、おっさん。(だれのことだ)世の中は、そんなに急にはかわらない。混乱する世の中で、結局選ばれるのは枯れたテクノロジーなのだ。

クラッとして買ったデジタルBSテレビは、夜な夜な、ブロックノイズを出しまくっている。多分、我がマンションの共聴アンテナに取り付けられているブースターが古いのだ。そして、私は、うつらないテレビの前で、少し前に買ったSmartVision Pro HD40の、ノートPCのカクカクとしたテレビ画像を眺める。これがハイテクだ!パラダイスの実像だ。ゼニ失い達が、試行錯誤を繰り返して何年かして、また、ゼニをうしなうのだ。

イエス様、はたして天国には情報家電はあるのでしょうか?